サイバーインシデント

さいばーいんしでんと / Cyber Incident / 対応の基本

サイバーインシデントとは、不正アクセス、マルウェア感染、情報漏えい、システム停止など、情報やシステムの機密性・完全性・可用性が損なわれた、または損なわれるおそれがある事象です。

英語:Cyber Incident/別称:セキュリティインシデント

「サイバーインシデント」の概要

会社や病院のパソコン、サーバー、ネットワーク、そこにある情報に、本来あってはならないことが起きた、または起きそうになっている状態のことです。外部からの攻撃だけでなく、メールの誤送信のような社内の誤りも含みます。

「インシデント(incident)」は英語で「出来事・事件」を意味します。セキュリティの分野では、まだ被害がはっきりしない段階の「何かおかしい」という事象も含めて、組織として対応すべきものをインシデントと呼びます。被害が確定してから動くのでは遅いため、疑いの段階から記録と対応を始めるのが基本です。

要点

  • 被害が確定する前の「おそれ」の段階から、インシデントとして扱います。
  • すべてのイベント(ログ上の出来事)がインシデントになるわけではなく、対応が必要と判断されたものを指します。
  • 個人情報保護法の漏えい等報告も、漏えいの「おそれ」がある段階で対象になります。

サイバーインシデントの範囲

情報セキュリティでは、守るべき性質を機密性(許可された人だけが見られる)、完全性(改ざんされていない)、可用性(必要なときに使える)の3つで整理します。サイバーインシデントは、このいずれかが損なわれた、または損なわれるおそれがある事象の総称です。

損なわれる性質 代表的な事象
機密性 不正アクセスによる情報の持ち出し、メールの誤送信
完全性 Webサイトの改ざん、データの不正な書き換え
可用性 ランサムウェアによるシステム停止、DDoS攻撃によるサービス停止

イベント・インシデント・情報漏えいの違い

用語 意味
イベント ログに記録される出来事全般。大半は対応を要しない
インシデント イベントのうち、対応が必要と判断されたもの
情報漏えい インシデントの結果として、情報が外部に出たもの

「おそれ」の段階で扱う理由

被害の確定を待つと、証拠の消失や被害の拡大を招きます。また、個人情報保護法は、個人データの漏えい等のうち施行規則7条で定める事態について、「発生したおそれ」がある段階でも個人情報保護委員会への報告を求めています(個人情報保護法26条1項、施行規則7条)。疑いの段階で記録を始め、初動対応に移ることが必要です。

実務のポイント

  • 「おかしい」と気づいた時点の日時と内容を記録します。報告期限の起算点の説明に使います。
  • インシデントかどうか迷う事象も、窓口に報告する運用にします。判断は窓口側で行います。
  • 社内で「インシデント」の定義と重大度の基準を文書化し、共有します。

GuardPlanでできること

GuardPlan Responseは、サイバー攻撃を受けても、企業が迷わず動けるための「AI危機管理室」です。

「AI危機管理室」の詳細はこちら →

GuardPlanは、インシデントを「疑い」の段階から登録し、AIによる聞き取りで状況を整理します。発覚の日時、判明している事実、判断の経緯を一つの記録として残すため、後から経緯を説明する場面でも根拠を示せます。最終的な判断は担当者が行い、AIはその判断に必要な情報を整える役割を担います。

関連用語

参考資料

執筆:GuardPlan編集部 最終更新日:2026年11月4日

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