インシデント・コマンダー
いんしでんとこまんだー / Incident Commander / 体制と役割
インシデント・コマンダーとは、インシデント発生時に、技術作業ではなく組織全体の対応を指揮・調整する責任者です。
英語:Incident Commander(略称:IC)
「インシデント・コマンダー」の概要
インシデント対応の現場で、全体の指揮をとる責任者のことです。誰が何をいつまでに行うかを決め、進み具合を管理し、経営層への報告を担います。
米国の消防や災害対応で使われてきた指揮の仕組み(インシデント・コマンド・システム)から来た言葉です。事故の現場では技術担当者が調査に追われ、全体を見渡す人がいなくなりがちです。指揮役を一人に決めることで、判断の抜けや連絡の重複を防ぎます。
要点
- 誰が何をいつまでに行うかを決め、進捗を把握し、経営層に判断材料を届けます。
- 技術の専門家である必要はなく、総務部長や事務長が務める組織もあります。
- CISOは「責任を負う人」、インシデント・コマンダーは「対応を指揮する人」と整理できます。
主な役割
- 対応タスクの割り当てと期限の設定
- 関係部署と外部専門家の動きの調整
- 経営層・対策本部への定期報告
- 法令上の報告期限と対外説明の管理
CISO・CSIRTとの違い
| 役割 | 立場 |
|---|---|
| CISO | セキュリティを統括する責任者。インシデント・コマンダーの任命や承認に関わることが多い |
| CSIRT | 対応を担うチーム |
| インシデント・コマンダー | CSIRTと組織全体をつなぎ、個別の事故の対応を指揮する |
具体例
病院でランサムウェア被害が起きた場合、インシデント・コマンダーは、電子カルテ停止中の診療継続、個人情報保護委員会への速報、患者・報道への対応、ベンダーとの復旧調整を並行して管理し、院長に1日数回状況を報告します。
実務のポイント
- インシデント・コマンダーと代理者を、平時に指名しておきます。
- 技術作業との兼務を避けます。兼務すると全体の把握が遅れます。
- 定期報告の時刻(例:9時・13時・17時)を決めて運用します。
GuardPlanでできること
GuardPlanは、インシデント・コマンダーが全体の指揮に集中できるよう、タスクの割り当て、進み具合、期限、承認の状況を一つの画面にまとめます。AIが次に行うべき対応を提案し、指揮役はそれを確認して判断します。判断の主体は常に人です。
関連用語
参考資料
執筆:GuardPlan編集部 最終更新日:2026年11月4日