エスカレーション
えすかれーしょん / Escalation / 対応の基本
エスカレーションとは、現場の担当者では判断や対応ができない事案を、上位の責任者や専門部署に引き上げることです。
英語:Escalation
「エスカレーション」の概要
現場の担当者だけでは判断や対応ができない事態を、上位の責任者や専門部署に引き上げて報告し、判断を仰ぐことです。
英語の escalate(段階的に上がる)から来た言葉です。インシデント対応では「どんなときに、誰に、どれくらいの時間で上げるか」をあらかじめ決めておかないと、現場が抱え込んで報告が遅れたり、逆に些細なことまで経営層に上がって混乱したりします。
要点
- 「どの条件で」「誰に」「どれくらいの時間内に」上げるかを事前に決めておきます。
- エスカレーションの遅れは、報告期限のある事故では法令違反のリスクに直結します。
- 不在時の代わりの報告先も決めておく必要があります。
事前に決めておく3つの項目
| 項目 | 例 |
|---|---|
| 条件 | 個人情報の流出のおそれがある。基幹業務が停止した |
| 相手 | インシデント・コマンダー、CISO、経営トップ。不在時の代理者 |
| 時間 | 気づいてから30分以内に責任者へ、2時間以内に経営層へ |
よくある失敗
「もう少し調べてから報告する」と現場で抱え込み、経営層が報道や取引先からの連絡で事故を知る例があります。エスカレーションは確認の完了を待たずに行い、続報で情報を補う運用が適切です。
トリアージとの関係
トリアージで決めた重大度に応じて、エスカレーションの相手と時間が決まります。2つは一体で設計します。
実務のポイント
- エスカレーションの基準は、緊急連絡網と同じ文書にまとめます。
- 報告した相手と時刻を記録します。
- 夜間・休日の連絡手段を確認しておきます。
GuardPlanでできること
GuardPlanは、重大度や事故の種類に応じて、報告すべき責任者と承認者を示します。誰に、いつ報告し、誰が承認したかが記録に残るため、「聞いていない」「誰が決めたかわからない」という状態を防ぎやすくなります。
関連用語
参考資料
- NIST SP 800-61 Rev. 3「Incident Response Recommendations and Considerations for Cybersecurity Risk Management」
- 経済産業省・IPA「サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver 3.0」
執筆:GuardPlan編集部 最終更新日:2026年11月4日